ブラジルの定番6品:フェイジョアーダからブリガデイロまで
家庭のブラジルを描く6品。フェイジョアーダ、コシーニャ、ポン・デ・ケイジョ、フラルジーニャ、ブリガデイロ、ムケッカ。豆をつぶす、生地は熱いうちに、エスカルド。勝敗を分ける技法とともに。
著者: セルゲイ・マルティノフ

家庭のブラジルを描く6品。フェイジョアーダ、コシーニャ、ポン・デ・ケイジョ、フラルジーニャ、ブリガデイロ、ムケッカ。豆をつぶす、生地は熱いうちに、エスカルド。勝敗を分ける技法とともに。
著者: セルゲイ・マルティノフ

🇧🇷ブラジル上級
🇧🇷ブラジル上級
🇧🇷ブラジル普通
🇧🇷ブラジル普通
🇧🇷ブラジル簡単
🇧🇷ブラジル普通ブラジル料理は国外では損をしている。みんなが知っているのはシュラスコのチェーン店と、せいぜいアサイーボウルくらいだ。もったいない話で、ブラジルの家庭料理は世界でも指折りの気前のよさを持ち、そのほとんどが安い肉、豆、デンプン、そして辛抱強さの上に成り立っている。この一か月、順番に作り続けてきた。下の6つのレシピがサイトに公開されたところだ。
予想していなかった共通点がひとつ。ブラジルの代表料理の半分は、生まれつきグルテンフリーだ。小麦の代わりにキャッサバのデンプン、パンの代わりに豆。誰かが計画したわけではなく、そこで育つものがそれだったというだけだ。
国民食。水曜と土曜に食べるのは、これが「覚悟の要る一皿」だからだ。黒インゲン豆と、塩漬け・燻製の豚肉5種類を、煮汁がつやを帯びてほとんど黒くなるまで煮込む。本物のフェイジョアーダに小麦粉は入らない。とろみは、豆をお玉一杯すくってニンニクのレフォガードで炒め、つぶして鍋に戻すことで生まれる。この工程を飛ばすと、肉入りの豆スープになってしまう。
付け合わせがレシピの半分だ。白いご飯、糸のように刻んで強火で炒めたコラードグリーン、ファロッファ、そしてオレンジ。オレンジは飾りではない。豚の脂を三匙も口に運べば、その意味がわかる。
できれば前日に作っておくといい。味はひと晩で良くなるし、冷えて固まった脂はひと剥がしで取れる。熱いうちにすくうのは負け戦だ。
鶏もも肉の形を真似た、しずく形のコロッケ。名前もそこから来ている。そして「生地をスープで炊く」ことの、私が知る限り最良の証明だ。皮は、鶏を茹でたその出汁で湯練りした小麦粉の生地で、手がやけどしそうなうちに捏ねる。皆がつまずくのはここだ。生地が冷めると、揚げている途中で割れる。速く動き、指先を少し熱がらせれば、皮は小石のように滑らかに仕上がる。
中身は、ほぐした鶏もも肉をブラジルのクリームチーズ「ヘケイジャォン」で和えたもの。屋台版は2レアルほど。家で作るほうがうまい。理由は単純で、具を3倍詰められるからだ。
衣を付けた状態での冷凍が実によく効き、凍ったまま揚げられる。他の家が餃子を常備するように、うちの冷凍庫にはコシーニャの袋がある。
ミナスジェライス州のチーズパン。初めて作る人から一番多く戸惑いの質問が届くレシピでもある。真ん中はもちもちで、ほとんど「ねっとり」に近いのが正解。生焼けではなく、それがこの食べ物だ。キャッサバのデンプンだけで作られていて、小麦粉とはまるで別の生き物。コーンスターチや普通の小麦粉での代用はできない。あの食感はタピオカに宿っている。
レシピ全体がたったひとつの動作に懸かっている。エスカルド、つまり煮立った牛乳と油をデンプンに直接注ぐことだ。デンプンの粒がはじけてゲルになり、オーブンの中で蒸気を閉じ込める。その閉じ込められた蒸気こそが、パンを詰まった塊ではなく、中空で伸びるものにする。冷たい液体なら重いパン。沸騰した液体なら魔法。
丸めて凍らせておき、誰かが来たら凍ったまま焼けばいい。ブラジル人はこれでコーヒーを飲む。その気持ちがわかってきた。
ブラジル国外では誰も注文しないシュラスコの部位。誰も発音できないからだ。ともばら側のフラップ肉で、繊維が粗く、緩く、安く、倍の値段のステーキより炭火に向いている。粗い繊維がすべての物語だ。火の上では寛容で、煙と焦げをまとっても乾かない。まな板の上では容赦がなく、切り方を間違えれば罰が来る。必ず繊維を断つ方向に切る。さもないと一口ごとに縄を噛むことになる。
焼く直前の粗塩は皮をくれる。40分前の塩は奥まで味を入れる。どちらも正しい。危険なのはその中間で、塩が水分を引き出したまま、まだ戻していない時間帯だ。ファロッファと、脂を切ってくれるトマトと玉ねぎのサルサ「ヴィナグレッチ」を添えて。
材料3つ、鍋ひとつ。ブラジルの誕生日会に例外なく現れる甘いものだ。コンデンスミルク、ココア、バターを中火で混ぜ続け、鍋底が見えるほどとろみがついたら、丸めてチョコスプレーをまぶす。ファッジののんきな親戚で、混ぜる手を止めない限り、まず失敗しない。
時計より煮詰まり具合だ。ゴムべらで鍋底に道を引く。その跡が一、二秒残ってから閉じるなら、できあがり。煮足りなければ玉がだれるし、煮すぎればタフィーになる。それから、本物のココアパウダーを使うこと。ココア飲料の粉はほとんど砂糖で、いつまでも濃くならない。
塩ひとつまみは、塩味のためではない。チョコレートをもっとチョコレートらしくするためだ。
すでにサイトにあった一皿で、ブラジル料理がタイ料理やメキシコ料理と同じ文の中に立てることを証明したいとき、私が出す料理だ。白身魚とエビを、パプリカ、トマト、ライムと一緒にココナッツミルクで静かに煮て、最後にデンデ油を回す。この赤いパーム油が煮汁をオレンジに染め、ムケッカの人格のすべてを与える。本当の代用品は存在しないが、どうしても手に入らなければ、中性油でパプリカパウダーを温めれば色だけは補える。
動詞は「静かに煮る」。決して「沸かす」ではない。強火は魚を固くし、ココナッツミルクを分離させる。静かな20分、隣にご飯、鍋ごと食卓へ。
→ ムケッカのレシピ
6品作り終えての結論はこうだ。ブラジル料理が報いるのは、腕前よりも段取りだ。フェイジョアーダは昨日のうちに煮られたがり、コシーニャは先週のうちに凍らされたがり、フラルジーニャは時間割どおりの塩を欲しがる。ブラジルのおばあちゃんのように料理すればいい。すべてを前もって済ませ、客が来たら涼しい顔をしていること。