
栗ご飯(日本の栗の炊き込みご飯)
栗ご飯は、新鮮な栗を米と一緒に炊き込む日本のご飯もので、栗が旬を迎える9月から10月にかけて家庭でよく作られます。名前はそのまま栗+ご飯で、もち米の割合を増やしたものは栗おこわ、地域によっては栗めしと呼ぶこともあります。醤油ではなく酒と塩だけで味付けし、うるち米にもち米を少量まぜることで、冷めても粒がつやつやして少しもちっとした食感になり、栗そのものの甘みが引き立ちます。栗はご飯の上にのせてそのまま蒸し上げるので、箸で崩れるくらいやわらかく仕上がり、生の栗というより焼き芋に近い食感になります。ここでの調理時間は栗の皮むきと仕上げの分だけで、栗は皮をむく前に最低20分の浸水が必要、米自体も炊く前にさらに30分の浸水が必要なので、はじめから食べるまでは90分ほどみておくといいでしょう。4人分で、焼き魚や漬物、味噌汁と合わせるとちょうどいい献立になります。
材料
- 225 gうるち米(短粒米)
- 75 gもち米
- 400 g栗
- 1 枚昆布
- 4 g塩
- 1 大さじ酒
- 1 大さじ黒いりごま(仕上げ用)
作り方
- 栗はさっと洗い、50℃くらいの熱いお湯に最低20分浸けます。時間があれば常温の水に2時間浸けても大丈夫です。お湯につけることで硬い鬼皮が少しやわらかくなり、包丁の刃が表面で滑らずにすっと入るようになります。栗を浸けている間に、うるち米ともち米を合わせてボウルに入れ、さっと研いで3〜4回水を替え、水がほぼ透明になったら水気を切っておきます。
- 栗は1つずつ皮をむいていきます。平らな面を下にして置き、底の尖った部分、鬼皮の合わせ目のあたりを薄く切り落とし、そこを皮むきの起点にします。切り口に包丁の刃先を差し込んで鬼皮を一続きにはがし、続けて同じように渋皮も切り口から先端に向かってむいていきます。むき終わった栗はそのつど冷水を張ったボウルに落としていきます。むき出しになった果肉は数分で酸化して色が変わり始めるので、放置しないことが大切です。

- 全部むき終わったら水を替え、新しい冷水にひたして30分ほどおきます。この間、水は2〜3回替えてください。この浸水こそが、炊き上がりを冷めた灰褐色ではなく明るい黄色に保つポイントで、省略すると栗の表面のでんぷんが炊く前から変色してしまいます。くるみより大きい栗は半分か3等分に切って一口大にそろえ、小粒のものはそのままで構いません。
- 米はもう一度ザルにあげ、10分ほどそのまま置いて粒の中の水分を均一にします。炊飯器で炊く場合は、内釜に米を入れ、酒を注いでから2合の目盛りまで水を加えます。酒もこの水量に含めて考えてください。塩を溶けるまで混ぜ、昆布を内釜の端に寄せ、栗を丸い面を上にして1層に広げたら、スイッチを入れる前に30分ほどそのまま浸水させます。
- 土鍋や厚手の鍋で炊く場合は、研いだ米と酒、塩、水400mlを鍋に直接合わせ、塩が溶けるまで混ぜて昆布を加えます。栗を丸い面を上にして広げ、蓋をせずに30分ほどおいて米に水を吸わせます。そのあと蓋をして中火にかけ、沸騰したら一番弱い火に落として12〜13分炊きます。ぽこぽこという音が聞こえなくなり、蓋を開けて表面の水気が消えていれば炊き上がりです。

- 火を止める、または炊飯器の炊飯コースが終わったら、蓋を開けずにそのまま15分蒸らします。この蒸らしで米の芯まで火が通り、栗の食感も落ち着きます。途中で蓋を開けると蒸気が逃げて底のほうが芯残りになるので、時間まで我慢してください。役目を終えた昆布はここで取り出しておきます。
- 蓋を開けたら、しゃもじを底までまっすぐ入れ、底のご飯を上下に返すようにして、鍋全体をなぞるようにさっくり混ぜます。ぐるぐる強くかき混ぜると栗が潰れてでんぷん質の塊になってしまうので、栗を包み込むようなつもりで軽く混ぜてください。温かいうちに器に盛り、黒いりごまを振るか、あればごま塩を少量ふって仕上げます。

よくある質問
もち米は普通のうるち米よりアミロペクチンというでんぷんの割合が多く、これが冷めても栗ご飯につやと軽い粘りを残してくれます。お弁当箱に詰めて数時間後に食べる場合はこの粘りが特に効いてきます。目安は米全体の4分の1くらいをもち米にする割合で、2合分ならうるち米225gにもち米75gほどです。この割合をさらに増やすと、栗おこわに近いもっちりとした食感になります。もち米は完全に省いてうるち米だけで炊いても構いません。Just One Cookbookでも、もち米なしのほうが炊きたては少し硬めに仕上がる一方、冷めて硬くなりにくいと紹介されていて、冷めた状態で食べることが多いなら、もち米抜きも試す価値があります。
まず栗を50℃くらいのお湯に最低20分浸けてください。冷たいままの鬼皮は包丁に対して硬く抵抗しますが、温めると格段にむきやすくなります。栗は平らな面を下にして置き、底の尖った部分、鬼皮の合わせ目のあたりを薄く切り落とし、丸い頭のほうから無理に刃を入れようとせず、必ずこの切り口から作業を始めます。そこに包丁の刃先を差し込んで鬼皮を1〜2本の帯状にはがし、続けて薄くて渋みのある渋皮も同じ要領でむいていきます。20〜25個の栗なら、慣れてくれば20〜25分ほどで一通りむき終わる人がほとんどで、何か見ながら手を動かすと思ったより早く感じられます。
作れますし、平日の食卓ではむしろこちらのほうがよく使われています。冷凍のむき栗はさっと解凍して水気を切るだけで、皮むきの手間なくそのままご飯にのせられます。この分量なら、皮つきの生栗400gの代わりに冷凍むき栗250〜300gほどが目安です。皮の重さがない分、生栗より少なめで足ります。甘栗を使う方法もあり、皮むきの工程がまるごとなくなりますが、仕上がりの味がかなり甘く、デザートに近くなるので、甘栗を使うときは塩の量を半分に減らす人が多いです。シロップ漬けの瓶詰め栗を使う場合は、先に軽く洗ってから使うと、シロップの甘みで鍋の中の塩分と水分のバランスが崩れずにすみます。
皮をむいた栗の果肉は、切ったりんごと同じように空気に触れるとすぐに酸化が始まります。むいた栗をすぐ冷水に落とさずに置いておくと、この変色がご飯全体にも移り、明るい黄色ではなく鈍い灰褐色に仕上がってしまいます。浸水中の水は1回だけでなく、30分の間に2〜3回替えてください。栗のでんぷんは浸けている間ずっと水に色を出し続けます。ご飯がかたく、パサついた食感になる場合は、炊く前の米自体の浸水が足りていないことが多く、炊飯器を使う場合でも最低30分の浸水が、米粒の芯まで水を含ませて炊きムラをなくすために必要です。もち米をまったく入れないと、そもそも少しかための炊き上がりになる性質があるので、その食感が気になる場合はレシピどおりもち米75gを加えてみてください。
残ったご飯の使い道としては相性がよく、もち米が入っている分、追加の手間をかけなくてもご飯自体に三角形を保つだけの粘りがすでにあります。ご飯が人肌くらいに冷めたら、普通のおにぎりと同じように手を薄い塩水で軽く濡らし、中の栗を潰さないようふんわりと握ってください。中に栗の粒を丸ごと少し入れると、白いご飯だけのおにぎりより食べ応えが出て、外側に海苔を巻けば食べている間も手が汚れません。ラップに包んだ栗ご飯のおにぎりは常温で1日ほど持ち、秋のお弁当の定番の具材のひとつです。
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